ペルル 大月雄二郎by小林モー子
PERLES-Otsuki Yujiro by Kobayashi Moko

作家 (左:大月雄二郎 右:小林モー子)
 大月雄二郎  プロフィール
1948 神戸に生まれる
1969 山本六三氏に銅版画の手ほどきを受ける
1972 渡仏
パリで池田満寿夫氏に出会い、ドライポイント技法を習う
1981 ロラン・トポールとの親交がはじまる。
〈主な個展〉
1981 番町画廊にて初の銅版画展(東京、銀座)/淀画廊 同展(大阪)
1984 番町画廊 銅版画、デッサン展/淀画廊同展
1985 Galerie Jean Briance(Paris) 銅版画、コラージュ展/番町画廊 銅版画集『一千一秒物語』展/Galerie Luber(Philadelphie USA)銅版画展/番町画廊 オブジェ展 標本箱シリーズ『Out of the Blue』/村田画廊(東京、町田)コラージュ展/伽藍堂ギャラリー(名古屋)
1989 SAGA展Grand Palais(Paris)、銅版画を発表/Galerie Laffanour(Paris)にて油彩、オブジェ展/サロン・リネアート(Gent、ベルギー)油彩展/FIAC 91 Grand Palais (Paris)にて油彩、オブジェ展/Galerie Laffanourにてオブジェ展
1994
Boycott Gallary(Bruxelles)油彩展
1995 Galerie Nev(Istambul)にて油彩、コラージュ展 『Istambul, I've never been』
1997 Galerie Catrin Alting(Antwerpen)デッサン、油彩、オブジェ展『狩猟の形而上学』
1998 Galerie Laffanour (Paris)にてデッサン、オブジェ展
2000 Studio Zoro (Paris) 総合展『私は家に帰らない』
2001 東急Bunkamuraギャラリー 油彩、 銅版画、デッサン展『時間の色』
2003 セルヴィス・ギャラリー(大阪)油彩、銅版画展/東急 Bukamura ギャラリー『キネマの月』
2005 中京大学アートギャラリー Cスクエア「世界の意味」を含む総合展
2006 Galerie Vallois(Paris)小林モー子とのコラボレーションによるビーズ画展「Au fil des perles」
2007 ギャラリー椿(東京)写真展「世界の意味」

「南フランスの道」
shuryo
「狩猟の形而上学」
イマンゴ
「イマンゴ」
 小林モー子  プロフィール
1977 神奈川県茅ヶ崎市に生まれる
1997 文化服装学園アパレル技術科卒業
1997 服飾メーカーにてパタンナーとして働く
(〜2003)
2004 渡仏、パリ ルサージュ工房 にてオートクチュール刺繍を学ぶ、ディプロム取得
2005 大月雄二郎とのコラボレーション作品を制作開始
2006 Galerie Vallois (パリ)<Au fil des perles>での個展の他 Palm Beach 3 (フロリダ)、ARCO(マドリッド) Gallery Art Of This Century New York より出展
Taxi&Tour 52回国際アンティークサロン(ブリュッセル)Galerie Valloisより出展。
INTERVIEW <インタビュー>
 合作のはじまり
Q..大月さんと小林さんとの合作が生まれることになったキッカケなどありましたら教えて下さい。

(大月)小林さんの刺繍の作品を見て興味を持ちました。そこには、合作してみたいと思うような技術の確かさがありました。私は作家ですから、なかなか他人と作業を共にしたいとは思いませんが、小林さんの技術なら信用できると思ったのです。また、ジャンルを超えて何か新しい発見があるのではないかと思い、私から声をかけました。

(小林)刺繍というと蝶や花というイメージですが、そういったかわいいだけのものは作りたくなく、何か新しいモチーフを作りたいと思っていたので、お互いが合作したいと思えたんだと思います。

方丈記
「青いインク」
 作品細作にあたって
Q1.大月さんは銅版画から写真まで多くの表現方法を用いられていますが、今回の小林さんとのビーズの表現方法は、他の表現方法とどのような違いがありましたか?

「夜を運ぶ」

A.(大月)ガラスのビーズとえのぐで描いた画面上でのマチエールの出会いがとても面白く新鮮でした。今回の直接の描画と刺繍の融合という試みは、表現方法におけるマチエールの小さな地平を拓いたと思います。
また、ガラスのビーズそのものはえのぐより長い年月長持ちし、色が退色しない点もいいですね。

(小林)使っているガラスのアンティークビーズは、とても貴重で高価なものです。今回使った0.5mmほどの小さい粒のビーズは、もう入手できないと思います。この展覧会でご堪能ください。

Q2.大月さんの作品を小林さんがビーズで制作する際、かなり原画忠実に再現されているということですが、どういった過程で制作されるのですか?
(小林)とにかく大月さんの描いた絵にいかに忠実にビーズでつくれるかは、試行錯誤の連続でした。色なども、えのぐのように混ぜて作れるものではないので、あるビーズの中から選ぶしかありません。大月さんとのコラボレーションでは、新しい発見がいっぱいあり、自分なりの新たな技法も生まれました。大月さんには何度もチェックをうけて、何度も作り直しながら、原画に忠実に作り上げました。

(右写真「街」一部)
IMAGE
 場所
Q.お二人が住まわれているパリの、制作する上での日本との違いなどあれば教えて下さい。
IMAGE A.(大月)パリはもう長いからなあ…今さらなんていうか。とにかく自分がありのままでいられる、という場所ですから…

(小林)日本で忙しく働いていた時と違って、パリでは自分の時間を持てます。毎晩散歩に出かけたり、美術館を回ったりして考える時間がゆっくりとあるので、パリは私にとって、ビーズ刺繍のような緻密な作業をすることができる最適な場所です。

(左写真「赤鉛筆の由来」)
 ヴィジョン
Q.今後はどのような活動をしていきたいですか?

(大月)まだ、今回の合作の展覧会が終わったばかりなのでわかりませんが、次の展覧会、来年の5月にパリで、それに向けて立体作品を作っています。

(小林)今回も3点だけ出品していますが、自分のモチーフで、モー子byモー子の新作に挑戦してゆきたいです。

(右写真:「鉱物学

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